ポルシェ911といえば、リアにエンジンを搭載し、後輪を駆動させRR方式を基本としてきましたが、1989年に登場したポルシェ911の3代目964型からフルタイム4WDのカレラ4が加わりました。
RR方式に比べると安定性が高く、特に降雪地帯における冬道で安定した走行を行うためには4WDはかかせません。
ただ、安定性は増しますが、逆にハンドリングにシャープさが欠け、ダルな印象があり、964型のカレラ4の評価はあまり高くはありませんでした。
1993年にポルシェ911は4代目にフルモデルチェンジが行われた際にも、ビスコドライブ社製のビスカスカップリング方式の4WDが採用されましたが、その際には、前モデルでハンドリグにシャープさがなかったことを反省し、スポーティなカレラ4sが追加されました。
ワイドボディーに加え、シャープなハンドリングやターボ用のブレーキ部品を流用するなど、スポーティな走りは高く評価されましたが、日本国内においてはなぜか、カレラ4のほうが排気量の大きいエンジンが搭載されていたために、エンジンの性能では逆転現象が起きていました。
2002年にフルモデルチェンジが行われポルシェ911は5代目の996型に移行しましたが、996型ではカレラ4の前期モデルでは,カレラ4sとり性能の低い3,387ccエンジンが搭載されましたが、後期からはカレラ4sと同様の最高出力320PS/6,800rpm、最大トルク37.6kgm/4,250rpmを発生する3,596ccエンジンが変更されました。
しかし、996型に続く997型や現行モデルでは、共にカレラ4sのほうがカレラ4よりもエンジン排気量が大きく、サスペンションが引き締められています。